雪には意味があるはずだった。 氷の国からやって来た人が、風を撫でるように腕を広げた。 たちまち、空気中の水蒸気は凍りついて光る粒となった。 記憶を奪う雪が降ってくる。 真っ白い世界には、何も無かった。 雪を透かすようにして、光の粒が見えた。 き…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。