メッセージ 神の視点

 とても面白いSF映画

 ネタバレ注意

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 あらすじ

言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は宇宙船に乗ってきた者たちの言語を解読するよう軍から依頼される。彼らが使う文字を懸命に読み解いていくと、彼女は時間をさかのぼるような不思議な感覚に陥る。やがて言語をめぐるさまざまな謎が解け、彼らが地球を訪れた思いも寄らない理由と、人類に向けられたメッセージが判明し……。

 

異星人は四次元時空の生命体らしい。(インターステラーと同じで、過去現在未来が同時に在るような視点で生きている)。

 人は時間を「時間の矢」でしかイメージ出来ない。過去から未来へという流れでしか理解できません。

 

ルイーズは異星人の言語を解読するうちに、四次元時空の視点を得ます。

彼女は、(過去から学ぶように)未来からも学ぶのです。

 

彼女は、自分の未来も見えてしまいます。

イアンと結婚し、女の子が生まれ、イアンとは別れ、子供はまだ幼い少女のときに死んでしまいます。

 

ルイーズは、どう決断したのでしょうか?

 彼女は子供を産みます。何故なら、もう彼女(娘)に会ってしまったから。(2度、死なす事など出来ない)。

映画はここで終わります。

 

 わたしは子供が産まれた時、「この子が死んでしまったらどうしよう」と、怯えました。この子が死んでしまったら、とても耐えられないと思いました。

 

ルイーズは、いくら四次元時空の感覚を得たといっても、思考まで変化したわけでは無いと思います。だって、地球で一方方向へ進むとしか感覚できない、時間を生きるわけです。

この時、彼女は「希望」を失ったと思います。

 

(これは想像でしかありませんが)、英語の「希望」と日本語の「希望」は違うような気がしています。

日本語の希望って、「WISH」に近くありませんか?

英語の希望はパンドラのあの希望。とてもインセンティブのある言葉じゃないですか?(とても資本主義と相性のいい言葉のような気がします)。

 

しかし、彼女にとって、もう、パンドラの箱には何も残されていないのです。