キャロル

正統派の純愛映画。

 

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 結構前に見た映画。

女性同士の愛の物語だったんだけど、「あれれ」と思いながら、結構、長いことそれを確信できなかったわたし。ぼけ。

 

お話は、

写真が趣味のテレーズ(ルーニー・マーラ)と夫と別居中で離婚調停中のお金持ちの中年女性キャロル(ケイト・ブランシェット)が出会い、恋に落ちるというもの。

 

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時代はファッションを見ても街並みを見ても古い時代、1950年代?

画質が荒くてTVでみるのは辛いけど、この映画に合っているんだろうなあ、と我慢。(まあ、画質にはすぐに慣れるけど) 

 

 離婚調停中に、キャロルは自分を偽るのをやめる(カミングアウト)。この時代にですよ!この勇気は愛の力だなあ。

そして何が欲しいのかわからないと言っていたテレーズは、恋の痛みが彼女をちょっと大人にしたようだ。

 

ラスト、二人の一瞬の表現と表情のすごさ。

 

肩にキャロルの手がそっと触れる。そのときテレーズの横顔が震えた。その一瞬の表現に(見ている私に)切なさが溢れ出る。「あぁ…まだ愛している」という馴染み深い切なさ。

 

テレーズを見つけたキャロルは、一瞬、泣きそうな表情を浮かべ嬉しそうに笑う。

 そして暗転。

 

見終わった後にぼんやりと悲しいのは、たぶんそれは、自分を偽るのをやめたキャロルのもろさが全開で、これからの危うい人生を彼女の表情と重ねてモーソーしてしまうから…。

 

(しばらく悲しくて、まいった。)