本田選手は帰国子女みたいかもしれない。
VVV時代のケースケ⬆️
ある記事を読みました。(著名入り)
ベルギー戦でフランスの実況中継のアナがFKを蹴ろうとしている本田選手のことを「彼は代表選手の中の異物で大変利己主義」と言っていたそうです。
本田選手はフランスには縁がありません。その実況アナは一体、何を信じたのでしょう?
本田選手がそういったことを言われるようになった事件があります。
南アw杯をめざしていた日本代表がオランダと親善試合をした時、彼は中村俊輔選手に向かって「FKを蹴らせてくれ」と言ったのです。
これは前代未聞のことでした。日本の中心選手であった中村選手はキックの名手でもありましたし、そんなことを言う選手なんて誰もいませんでした。
この時の中村選手の嫌悪に満ちた表情やもめている雰囲気などが写っちゃたんです。
(本田 選手はオランダのリーグでプレーしていて彼のFKはオランダでも知られていました。だから蹴りたかったんですねえ。)
当然マスコミは散々書きたてました。 わがまま、我が強い、傲慢、等々です。 (もちろん、本田選手が所属したチームの監督たちやチームメイトたちからは、マスコミと逆の評価しか聞こえてきませんよ。)
本田選手は21、2才のときオランダに移籍しました。
その時彼は監督からFKを蹴るように言われていたのですが、 FKを蹴ろうとすると他の選手が「オレに蹴らせろ」と寄ってきてボールを奪われていました。
日本人らしく困惑しながらもおとなしく渡していましたが、ある時監督から「なぜおまえが蹴らないんだ?」と聞かれたそうです。
そういったやりとりから彼のカルチャーショックは己をきちんと主張するという悟りに変わっていきます。
grazieatuttiさんのお話にも書かれていましたが、色物と一緒に洗われてしまった白いTシャツのように、本田選手も薄くピンク色に染まっていったんですねえ。
彼は、オランダでキャプテンを任せられてチームを優勝へ導きました。(もしかしたら、しっかりショックングピンクに染まってたのかも)。
子供が小4の時、帰国子女が子供のクラスに編入してきました。
彼は本田選手と同じようなことを言われて、クラス中から嫌われてしまいました。
わがまま、自分勝手、なんでも自分が自分が…等々です。
わたしはその子が家に遊びにきた時話しましたが、普通の良い子でした。
思うに、その帰国子女の彼は、たぶん、英語を日本語にしてしゃべっているだけだったんですよ。つまり主語がはっきりあって、これは自分の意見である、と言い切るあの英語です。日本語だと、語尾をにごしたり、主語なんてほとんど使わなくていいじゃないですか。
たとえば、友人たちと食事に行く時、
「何食べる?」「中華は?」「うーん、なんでもいい」って会話、よくありますよね?
英語圏の人に「なんでもいい」は絶対に通じません。
場の空気感に溶け込むような気遣いみたいものは、帰国子女に理解できないんだと思います。
ああしよう、こうしようといった意見の対立ではなく、場の空気に同化していくような譲り合いのなかで、一人、はっきり自分の意見を主張する子供がいたらどうでしょう?
きっちりモノを言う帰国子女には「あいまいな日本人」ってやつが理解できないんだと思います。
あの彼は、自分がバカにされているような気がしていたのかもしれませんし、日本の子供達は彼が怒っている理由がわからなかったのだと思います。
いっぱい書いちゃったけど、日本人ってこんな子供のうちから日本人に染まってるんだあ、とほんとびっくりしました。
わたし、ほんとにこの件、印象深かったんです。