「超能力者」は韓国映画。そのリメイク版「モンスターズ」は日本映画。
SF、超能力者モノというよりは 、ホラーのジャンルかな。
お話は、
人を支配する超能力を持った男と、その能力がまったく効かない男が、命がけの対決をするというもの。
「モンスターズ」の後半始まり辺りが山場。
藤原竜也と山田孝之、それぞれ別の場所にいる二人の映像が折り重なるようにたたみこまれ、電話越しに話す二人の対決はもう圧巻!
藤原が母親を前に独白するシーンは、 見る者に情動を呼び起こす。子供の時に怪物だからと母親に殺されそうになる、なんて経験は、一体、どんな絶望だろう?
彼の孤独がひしひしと伝わってくるんだ。
それを山田が力強く受け止める。
うーん、この二人って、やっぱ日本映画界を代表する存在じゃね?
舞台仕込みの藤原の表現は確かに、飽きる、可能性があるけど、それでも、彼が映像に出現したときの影響力って、おおっ、とか思うでしょ?思うよねえ?
カン・ドンウォンとコ・ス
本家の「超能力者」は、超能力者を追いかけるコ・スがねえ、策もなしに猪突猛進で、なんか腹が立つのよ…。どっかキャラをミスってるような、気がする…。
実は、「モンスターズ」の方が、音楽のせいかもしれないけど、主役二人の背景の見せ方とか情感豊かで、韓国映画みたい、って思うのよ、わたしは。
それと、本家の韓国のほうは、巻き添えで死ぬ人々が、こう、死ぬってことがリアルで、まあ、だから余計、コさんの行動が腹立たしいのかもしれないけど。
で、日本の方は、韓国よりもっとたくさん死ぬんだけど、何も感じない、つうか、リアルじゃないの。
日本のほうは映画の作りは軽っぽいけど、主役二人はリアル感がある。韓国の方は映画の作りはリアル感があって激しいけど、主役の二人はどっかマンガチックなんだもの。
面白いなあ。