ユリイカ❣️セバスティアン・レリオ監督すきだわあ!
チリの映画作品。
出演者
マリーナ(ダニエラ・ベガ)
ソニア(アリン・クーペンヘイム)
お話は、
歌手でウェートレスのマリーナは、同棲しているオルランドに突然死なれ、彼の家族の抵抗にあいながら、なんとか彼の葬儀に出ようとする…というもの。
オルランドの妻、ソニアが「一年前からあなた(マリーナ)のことをどんな人か想像してきたわ」というので、オルランドとマリーナは一緒に住み始めて、一年くらい。
ソニアはオルランドと38歳の時に結婚して娘が7才らしいので、彼女は45、6才以上。オルランドのバカ息子は26、7才には見えるので、ソニアの子供ではないみたい。
あ。マリーナは男として生まれ、女性として生きています。
オルランドの死に疑問を抱いた警察は、マリーナへ質問しますが、理不尽で、わたしは発狂しそうになりました。(見るのをやめようと思ったんだ。)
けれど、そうこうしているうちに、オルランドの幽霊が現れて、なんだかわたしは勇気が出て、見るのをやめる、ということやめました。(見続けて良かった!)
マリーナって、警察の理不尽さや、オルランドのバカ息子の幼稚なイジメ(部屋での)に対しても、怒ったり、喚いたり、ということをしません。相手をしっかり見るだけです。(こうゆう映像表現がとっても魅力的な作品なんだ。)
上の写真は、歌の先生のとこからの帰り道、やっぱり、何事かを決意した(葬儀にでることにした?)マリーナの困難を象徴してる訳だと思うけど、ここは可笑しかったです。
妻のソニアは、「わたしは娘を守る」というのだけど、何から守るって言ってるのか判然としません。娘のために財産を守るってのなら、マリーナはお金はいらない、っつてるし、世間体を慮っているにしても身内の葬儀だっていうのに?
ソニアがマリーナを怪物呼ばわりしたり、絶対、葬儀には出させない、という決意は、夫に対する未練ゆえの「嫉妬」…といっていいのじゃないかなあ。(なにせ初めて会ったマリーナは若く美しかった)。
ソニアのオルランドへの愛と憎しみは、愛人には絶対に葬儀に出入りさせないという決意になって結実します。
そしてマリーナは、どーしても最後に、オルランドに一目会いたい。
それがマリーナのオルランドへの最後の愛をかけた戦いとなります。
だから、彼女はものすごく頑張る。
そしてオルランドの愛は幽霊。彼の愛は幽霊になってマリーナを助けます。
彼が奥さんがいる葬儀場にマリーナを導かなかったのは、やっぱ、妻の愛(嫉妬)を知っていたんだろうし、だから、焼却炉のところだったのかなあ、って。(まあ、邪推かもね)。
マリーナ、オルランド、ソニアの三者三様の愛(葬儀)はこうして終わりました。
ラストのマリーナの歌には感動させられます。美しい歌声でした。(「二人のベロニカ」のときのような美しい歌。すごく好き)
…あと、マリーナが全裸で横たわり、下腹と立てた太ももに鏡を置いて自分の顔を写すシーン。よくわからなかった。
まあ、全て自分なんだ、って自分に言い聞かせたのかなあ?
思いつくのは「鏡のビーナス」くらいだしねー。
映像つうのか、撮り方つうのか、こうゆう映像の映画が大好きだよ。