子供が2歳くらいの時、チッコイ背中を丸めてチッコイ椅子に腰かけて熱心にご覧あそばしていた「アンパンマン」である。
まけもけさんがアンパンチの暴力性について話題になっているよ、と話されていて、そう言えば、むかし、やなせたかしが「子供向けに描いたものじゃない」とか言ってたなぁ、と思いながら、笑って読んでいた。まさか、ほんとに話題になっていることだと思わなかった。
ももはなさんが「そりゃないぜ!」と言うまで、アンパンマンのアンパンチが子供によろしくない!!と一部の人がほんとうに問題視していることを知らなかった。
うひゃぁ、である。
わたしに言わせれば、子供を温室で育てることはできないし、様子を見ながら、その都度、子供に対応するしかないのだ。
たぶん、わたしは悪いと言われかねないものを平気で見せてきたような気がする。
第一に、子供がせっかくの人畜無害のディズニーを嫌ったのだ。
かっきりこっきり因果関係を説明しきれないことを原因として糾弾するより、子供への対応に心を砕いたほうがよかろうもんよ。
「しあわせの隠れ場所」という映画がある。
サンドラ・ブロック演じる金持ちの家にホームレスの子供が引き取られる。
その子供は犯罪者や薬中だらけの劣悪な環境で育ったのに、とっても良い子なんだ。
何故、彼が悪に染まらなかったかというと、彼は汚ったない家に転がっていた雑誌の挿絵の中に逃げ込んだから。
その絵は、家族のクリスマスか何かの絵で、食卓には華やかにご馳走が並び、みんな笑って幸せそうなんだ。
子供は彼を誘う恐ろしいものが押し寄せるたびに、その絵の中に逃避した。
そいう逸話が映画の中で描かれていた。
映画なので、もちろん人によっていろんな感想があり得る。
「環境ってやっぱ怖いんだ…。」
「理想的な家族が大事なんだ」
「どんな環境でも子供って育つんだ…。」等々。
とても印象的で心に残っている。