フィンチときたら、キューピーのように可愛い！
27、8歳くらいの男1匹、フィンチは金欠だ。彼はロックバンドの夢を追っている。仲間はとうに去った。今日も今日とて、お金をせびりに父親のもとへ行くのである。
その彼がひょんな事から、ドラッグNZTを飲むことで万能になる！
2011年、ブラッドリー・クーパー主演の映画「リミットレス」の続編のドラマ。
２015年。ジェイク・マクドーマン主演。
脳が100%活性化するというドラッグNZTには副作用があるが、それを抑える薬をブラッドリーこと大統領候補のモーラからもらったブライアン・フィンチはFBIのコンサルタントとして活躍するようになる…。
フィンチの父親と二人の兄は弁護士だ。 貧乏な人権派といった風情の父親はふらふら生きているフィンチをとても愛している。彼はフィンチが正直に心優しく生きている分には、金がなかろうが仕事がなかろうが、 全く構わないようだ。
とても面白い設定。
だからフィンチはFBIの姉さん女房のような レベッカにちょとの嘘をつくことで煩悶するのだが、あくまでストレスフリーなこのドラマは、それをフィンチの漫画チックな幻覚で見せる。
フィンチの謎解きや仕掛けを見ることは快楽だ。このドラマに刑事ドラマとしての重厚さなどを求めてはいけない。
フィンチと生真面目なFBIの捜査員、そしてフィンチと善良な家族、これらの対比は、家族がFBIに批判的であるにもかかわらず、相似的である。
鈍重そうな体躯のフィンチにはキューピッドの可愛らしいさと滑稽さと大胆さがあった。ま、、つまり、めちゃくちゃ可愛い…。
