ザ・ランドマット−パナマ文書流出

メリルのおばあちゃん顔が嫌で敬遠していた。ところがっ!いやあ、最高!面白かった! 

Netflix

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スティーヴン・ソダーバーグ監督、スコット・Z・バーンズ脚本。2019年。

メリル・ストリープゲイリー・オールドマンアントニオ・バンデラスシャロン・ストーン

 

夫を亡くしたエレンは、弁護士のモサックとフォンセカの詐欺取引に巻き込まれてしまう。エレンは詐欺を調べ始めたが、自分の小さな苦境が世界中で起こっている巨大違法取引のほんの一端に過ぎないことを知る。Wiki

 

実際の漏洩事件、パナマ文書をコミカルに映画化したものです。

実在のモサックとフォンセカに扮した、オールドマンとバンデラスがナレーター役なのですが、ガンガン前に出てきて語ります。\( ˆoˆ )/

これが面白い。冒頭、「お金」というものの概念について語ります。「金」は「信用」という価値である、と。

つまり、例えば、ここに百万円の札束があれば、家や車が買えるとします。家は住むことができますし、車は乗ることができます。つまり価値がありますよね。でも、紙の束である札束に価値があるでしょうか?ありませんよね。そこにあるのはこの紙の束で家や車が買えるという「信用」です。

面白い概念ですよね。これに目をつけたのが、頭の良い経済界の人や法律家です。

彼らは、証券、債券、ファンド、先物、株式、デリバティブ等々の仕組みを考えました。これらはお金の別名でもあります。

しかし、違法な仕組みも多かったでしょう。それを政治家と結託して法律を作って、合法にしてしまっているのです。

 

モサックとフォンセカの会社はオフショア法律事務所といわれています。よくわからないのですが、ダミー会社を転がしながら、資金洗浄をし、大金持ちや組織の税金逃れをしているらしい。ホント、よくわかりません、これがきちんと分かるのなら、わたしは貧乏やってないよなぁ、と思います。

(お得だと言われ、Apple Payを使っているけど、何がお得なのか全く分からない…。)

パナマ文書がニュースになった時も、お金持ちの話は関係ない、と思ってましたよ、わたし。

 

しかし、この映画では、庶民であるエレンという孫もいる老夫婦が被害にあうんです。

つまり、オフショア会社などは契約時の実態調査もなおざりらしく、詐欺の隠れ蓑になっていたようです。

また、2000万ドルがゴミ屑になったり、賄賂があたりまえだったり、オフショア会社の周りはマヤカシだらけということが、ユーモラスに描かれます。

 

ラスト、自由の女神の真似をしたメリルが言います、これは私たちの問題であると。何かあっぱれなメリルでした。