ピアスと海老フライ

 ついにわたし一人だ。

 友人が耳に穴を開けた…。美しいピアスをつけた写真が送りつけられてきた。

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 わたしは、☝️ご覧のようにイヤリングなのだ。くそぉ…。 

手に持ってるのがそうなんだけど、しかし、イヤリングは数が少なく、素敵なものはみーんなピアスという有様。

わたしと友人は、耳にブチンと穴を開けることに抵抗があり、友人の中では馬鹿にされながらピアスをしていない最後の2人だった。

彼女は娘さんと一緒にブッチンしに行ったんだと!彼女の耳には美しい宝石が燦然と輝いていた…。くそぉ。

「ホントに痛くない?」

「痛くない。ま、ちょっと感じるくらい」

…いや、激痛が走ったらどないすんねん?!あ、あ、耳の辺りが痛いぞ。クソォ…。

 

昔、昔のことだった。花も恥じらう乙女の彼女とわたしは、レストランで海老フライを食べた。あれ?衣の隙間からエビの硬い甲殻が見える!なんと、殻付きのまま、海老はフライにされているではないか!2人は仕方なく、香ばしそうな衣を剥がし、殻を剥がした。「美味しい!」蒸し焼きのようになった大きな海老は美味しかった。2人は黙って食べた。

「ちょっと、これ殻がついてるわよ!」中年の女性がウェーターをつかまえて文句を言っている。

私たち2人は顔を見合わせた。

 

 彼女の誇らしげな写真を見ながら、そんなことを思い出した。