お気に入りの入浴剤。足を突っ込んでたクッション。足を乗っけてた猫クッション。
「おおっ!くっつき始めた!」
レントゲン写真を見ながら、ドクターが言った。
わたしはいま、コルセットなるものを足首に装着。ギブスの百万倍、楽ちん!
「コルセット、楽だろう?」ドクターは2回も聞いてくる。そしてレントゲン写真を見せながら、いろいろ説明してくれる。うんうん、と答えるわたしであるが、何もわからん。ちょっとわたしはボーッとしてたかもしれない。
「老眼だから見えないか?」とドクター。
「大丈夫。」と答えたけど内心、「ちっ、同い年のくせに」と思うわたしだった。
看護師さんによるとドクターは前にスキーで足を骨折して、ギブスを嫌がって大騒ぎしたんだと。早々とコルセットに変え、やっぱダメでまたギブスをはめたらしい。「もう大変だったのよ」と看護師さん。
この看護師さんは、ウチのチビが額に切り傷を作った時、手当てしてくれた方だ。
そうなんだな。人間ってさ、傷とか治るよね。つまりある程度の再生能力が備わっているってことを、今さらながら実感して感嘆したんだ。