「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」「ロンドン、人生はじめます」

「ロンドン…」は、年寄りのための映画。若い人が見たってどうしようもない。 

原題「Hampstead」

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 「ロンドン、人生はじめます

 ジョエル・ホプキンス監督、2017年。

ダイアン・キートン主演。

 

 原題のハムステッドは、ロンドンにある高級住宅地。

 お金持ちの未亡人であるキートンは、ある日、望遠鏡でのぞき見をした。

そうして知り合った老人は、人々からホームレスと言われている。実際には小屋に住んでいる。

おしゃれでむっちゃんこ可愛い街に暮らす金持ちの老婆と、ホームレスまがいの老人である。だから、原題は、皮肉っぽくてシャレていたんだよ!

“だから”つう接続詞は、キートンはもちろんハムステッドを捨てるからである。

 

途中、退屈する…。それでも引っ張っていくキートンの往年の力は、もう、かすかだ。

 

わたしは、キートンのファッションを見つめる事で乗り切った。案外、この映画を楽しんだ。

 

 

 

「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」

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ウディ・アレン監督、 2019年。

ティモシー・シャラメエル・ファニング主演。

 

 良くも悪くも印象に残ったのはエルファニングだったなぁ…。

 彼女の役は、アリゾナ出身で金持ちのお嬢様。

 

アメドラを見ていると、こうした中西部やら南西部やらの育ちの良いお嬢さんは、頭が良けりゃ、政治家の妻になり、ダメな女の子はセックス・スキャンダルに巻き込まれる。

 

ハイテンションな彼女の演技を見ていると、モニカ・ルインスキーを思い出す。

大した事もなく…いや、大した事になりかけて、事もなく終わった。

ステレオタイプ風味な女の子をウディアレンはどうしたかったのか、さっぱりわからない。

 

 ティモシー・シャラメは、洒脱なウディアレンのようで面白かった。 彼は雨のニューヨークで、自分の文化圏に合った女の子をみつける。

 

チグハグな映画だった。…が、色々と鬱屈して、はみ出しかけていたティモシーは、いるべきアッパークラスに戻っていく、ってとこが、予定調和っぽくて快感だった。