ニュー・ミュータント

 山椒は小粒でもピリリと辛いってくらい、小粒な作品ながら、充分に楽しんだ!

 アニャ👇のピリリとした辛さに、酔いしれるっしょ!

f:id:knori:20210510033844j:plain 

ジョシュ・ブーン 監督、脚本、2020年公開、最後のX -MENらしい。

アニャ・テイラー・ジョイ、チャーリー・ヒートン、メイジーイリアムズ出演

 

 アニャをはじめ、子供のミュータントが5人、面倒を見ている女性医師が1人。

出演者は、ほぼこれだけ。

 ミュータントの若い役者たちは、見てて飽きない。

ところが!一人だけ、ミスキャスト!それも主役の女の子。

 

むかし、木村拓哉浅野忠信、出演の医療TVドラマがあった。

その頃、 2ちゃんねるでは、浅野が出るってんで大騒ぎだった。要するに2ちゃんのみんなはものすごく楽しみにしていたわけ。

ところが、いざ蓋を開けてみれば、浅野忠信はトンデモな能面役者に見える。

 彼は、映画的な、記号的な顔で臨んでた。彼の無表情な顔のショットをモンタージュすれば、そこに意味が生まれる、みたいな。

 

この映画の女性主人公も、そのパターンだと思う。

 

ぬぼーぅとした顔と偉そうな顔の2つだけ。 特に、オマエが引き起こしているんだ、つう事態に、ひとかけらの罪悪感も動揺もなく、ぬぅぅぅ、とした顔して、突然、偉そうに歩き出して「やめなさい」とか言う。

 いや、困るんだよ、アメコミ原作なんだし、キャラをキチンと表現してもらわないと!

f:id:knori:20210510203712j:plain

主役は寝ているひと☝️

 

彼女、前半は良かったんだ。クローズアップされた貌に、魅力があった。

 

 彼女の能力は、人の恐怖、弱点を物質化するって、とても薄気味悪いもの。彼女はホラー要員だったのかな?もっとも彼女にはこれっぽっちも薄気味悪いところはなかった。

 

マヨネーズが分離したら、新しい卵を割って作り直しなさい、と言ったのはシモーヌ・ヴェイユだっけ?監督がミスキャストを認識しても、きっとどうにもならないんだろうな。

 

ホラー風XMENを作る、と喧伝されていたこの作品は、完成後、撮り直すとか、色々な情報が飛びかったが、原因は、映画会社の買収騒動にあったとされている。