少し退屈な昼下がりに、白ワインを一杯、飲んだ。
グラスを洗っていると、目眩がした。
目を開けると、わたしはミラノのカフェにおり、横にイタリア娘がいる。
イタリア娘はわたしに腕を絡ませてきた。
「おかあさんとお揃いのジーンズだね」
わたしの娘だと言う彼女の脚は長い。
わたしはジーンズの裾を6cm切らなければならなかった。イタリア娘はそのままでも、足首がニョッキリ出る。
足首ニョッキリと、たるむ裾のイメージはマンガチックでわたしは可笑しかった。
少しばかり物憂い午後だった…はずなのに、わたしは大笑いしながらうたた寝から覚めた。