川面が凍りはじめると、冬本番である。熊たちは冬眠中だ。
今年は、妙に印象的な熊の事件があった。
住宅地の近くで、山菜取りをしていたところ、熊に襲われた、という事件だ。襲われたのは40代の夫婦で、妻は逃げて無事だったけど、夫は殺された。
これを聞いたRはこんなことを言った。
奥さんは、1人だけ逃げて罪の意識で苦しいだろう、かわいそうに、と。
Rの真意は、わたしには分からない、分からないけど、浮かんだのは、Rを庇って殺されるわたしの姿である。わたしは期待されていた。のか。。
なかなかに忘れ難いのだ。
熊の事件は全国ニュースになることもある。
そうすると、「熊を殺すのは、可哀想だ」という非難の声が全国各地から届くという。
熊の駆除は、有害な個体かどうか、自治体が判断して行う。
熊の駆除や管理は、人と熊の共存に必要なんだ。
去年、熊に襲われ、格闘して、勝った消防士がいた。現場に向かった調査団は、熊の死骸と、男性の激しく損傷した遺体を見つけた。男性は、登山に出かけたきり行方不明になっていた22歳の学生だった。DNA鑑定の結果、その熊は、消防士に殺された個体で、学生を殺した熊でもあった。
熊には、食べきれない獲物に砂や草をかける習性がある。遺体には、砂がかけられていた。
熊を駆除した時は、DNA鑑定のために、熊の毛や爪などを提出することになっている。
なんだか可笑しかった事件もあった。
牛を殺し回った熊で、4年間、捕まえられなかった。牛の被害総額は二千万円にのぼった。その熊は「オソ18」とよばれた。
そのオソ18が、隣町で駆除された。いたことがわかった。。
隣町では、農場に頻繁に出没したので駆除の許可を出した。
でもって、駆除された熊のDNAを調べたら、なんと、「オソ18」だった。オソ18の行動には、解明すべき謎があり、調べることになっていた。
ところが、隣町では誰も、オソ18と気がついていなくて、オソは解体処理され、人に食べられた後だった。
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ちなみに熊は50mを3秒くらいで走る。
だから、熊が攻撃する気になったら、消防士以外は、殺される。
☝️この写真はニュースサイトのものです。