むかーし、夏休みに帰省した時のことだ、いつものように母に出迎えられたわたしは、一瞬の戸惑いの後、明確に何かがオカシシイと気がついた。

母は、、ぬいぐるみのアップリケが付いたTシャツを着ていた。
「えー、いやだぁ、お母さん、それわたしの服じゃない?」わたしは仰天していた。
「捨てるのはもったいないくて」
若いわたしは思った、問題の本質は、そこじゃない、年を取るとだんだん自分に無頓着になることだ、と。
この遠い昔の出来事を、わたしは、昨日、鏡の前で思い出した。
息子の服を整理していたとき、捨てるには惜しい紫色のカットソーがあった。
それを着たわたしは、鏡の中で、母のように、笑っていた。
わたしの無頓着を記録しておこう。
外見は、年寄りだとすぐ分かる。ひぇーん。

でも、心の老いにはなかなか気がつかないもんだ。