映画一つ、ドラマ二つのメモ。
「なんだかおかしな物語」Netflix
ライアン・フレック&アンナ・ボーデン監督・脚本(2010年)、ネッド・ヴィジーニ原作。
ライアン・フレック&アンナ・ボーデンという男女ペアの監督は、2019年公開予定の「キャプテン・マーベル」の監督。
この映画は、16歳の少年が父親との軋轢、学校生活のストレス等々が高じて、自殺する夢を見るようになり、これはまずいと、自分から精神科を受診して5日間の入院をする、その体験談です。小児病棟が改築のため閉鎖されていたので、大人の患者たちと一緒です。それが思わぬ効果をもたらします。大人たちはいたいけな少年に触れることによって、なんらかの自覚を得るし、少年は大人たちから学び、又、大人たちは反面教師でもありました。
少年がこの入院で得る勇気は、普通にストレスフルな環境にある子供達にも新鮮だろうし、あったかい、感じがあるだろうな、と思います。
原作者のネッド・ヴィジーニは 自らの実体験を元に『It’s kind of a funny story』(2006年)を書きました。映画化は2010年です。2013年に彼は、両親の住むマンションの屋上から飛び降りて自殺しました。
ショックでした…。彼の精神のバランスを狂わせたのは、彼自身が小説に書き綴ったそれ以上に、深く隠れた問題を抱えていたんだなあ、と思いました。
彼の小説は読んでいませんが、あの冒頭の橋の上のシーン、飛び降りようとする彼に話しかける父親、あれが事実に近いのならば、かなり、不穏なものを感じさせるものでした。
「銀魂」
あまりに評判なので、実写もアニメも見ようとしたんだけど、だめぽ…見続けられない。
もういいや、とTVを消しながら、思い出した。クドカンの 「池袋ウエスト・ゲート・パーク」を。昔、これを見たときは、興奮しました!
なんというか、彼らは、シラケつつどころか、シラケをきっちり表明しつつ、にもかかわらず男気があって勇気がある?
こういう表現(演技)って、キムタクが一番最初にやった様な気がするんだけど、どうだろか?(昔なので、記憶が間違ってるかも)。
「ハンドメイズ・テイル」シーズン2前半
シーズン1は、ひたすら恐ろしかった。宗教国家というと、やっぱ中東が思い浮かび、彼の国の女性たちの自由はどうなっているのだろうか、と時々思っていたし、このドラマはリアリティがあった。
環境破壊が進み、女性はごく一部の人を除いて妊娠できなくなり、絶滅の危機が迫っていたとき、キリスト教原理主義者がクーデターを起こし、宗教国家を作った。
妊娠能力がある女性は侍女となり、子供を産むことだけが役割となる。
シーズン2前半は、なぜ、今の我々と同じ様な生活を送っていた国がみすみすクーデターを成功させてしまったのか?
そのとき、自分は何をしていたのか?そういったことに焦点があたっている。
女性対女性、男性対女性、女性対国家、人類対自然、権力の対立を飛び越える、何かがあれば…。