絶代双驕マーベラス・ツインズ/恋に狂う女

 物語の核には、恋しくて恋しくて気が変になった女がいます。

 

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それは、 移花宮という名門の武術の一派で、そこの当主、邀月です。👆

彼女は、江楓という武術家を助け愛してしまいます。

 

 しかし…

召使の女に彼を取られてしまうのです。👇

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 そして二人を追い詰めた彼女は彼を自決に追い込んでしまうのでした。

 

その召使いが産んだ子供が、二卵性双生児のマーベラスな主人公たちです。

当然、頭のいかれた彼女は残された赤子たちも殺そうとするのですが、彼女の妹が止めます。

そして、一人は移花宮に、片方は悪人谷で育つことになりました。

その、移花宮で育った子供が、彼女が恋に狂ったその男と瓜二つに育ったのです。

 

 👇父親と瓜二つ。二役なので当然ですが。

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恋に狂う彼女、 邀月がぁ、わたしのお気に入りでっす!

彼女は、5年ぶりに育てた青年の挨拶を受けます。(あんまりにもクリソツになってきたので、彼を遠ざけていました)。

彼が衣をひるがえして彼女の前に歩いてきます。まるで恋しいあの人が生きて歩いてくるようなのです。彼女は喜びのあまり思わず手を伸ばしました…。

 …哀れ。彼女の不憫さに胸がキュンと痛いです。

 

まぁ、彼女はたいして出番もありませんが、この女の恋狂いは私を惹きつけました。

 

 

 ドラマ、エンディング曲を歌っている劉惜君(リウ・シーチュン)

拆心 (電視劇《絕代雙驕》片尾曲)

拆心 (電視劇《絕代雙驕》片尾曲)

  • 劉惜君
  • マンドポップ
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

 

 

「“ともに、生きる” 障害者殺傷事件 2年の記録」

 むかしはNHKのドキュメンタリー番組が好きだった。

 その“好き”は、TSUTAYAに負け、そして動画配信サービスに負けていた。

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が、AmazonプライムNHKオンデマンドを見られるようになった。


R はNHKオンデマンドに登録している。彼からパスワードやらIDやらを聞くのが面倒で、今までほったらかし。

でも、ガチラノさん の記事を読んでいて、やっぱ見たい!わけで重い腰を上げた。 

あらら、どこにもログインボタンがない。しょうがないので登録ボタンを押してみた。

かぴょーん、一発で登録になっちゃった。つまり、Amazonから課金される。

…二重に課金されるの?

RにNHKオンデマンドを解約する様に言った。

「はぁ?」「んー。」二人とも訳がよく分からない…。

 

 

 AmazonプライムNHKオンデマンド

Nスペ 社会S1ー115、ドキュメンタリー、2018年。

 

相模原市津久井やまゆり園で、重度の知的障害者19人が殺害され、27人が重軽傷を負った事件から7月26日で2年になる。「意思疎通できない障害者は不幸しかもたらさない」。植松聖被告が語った動機は社会に大きな衝撃を与えた。

NHKスペシャル | “ともに、生きる”~障害者殺傷事件 2年の記録~

 

 なかなか衝撃的なドキュメンタリーだった…。

植松被告は

「意思疎通の出来ない障害者は生きる価値がない」

「日本国は棒大な借金を抱えていて、障害者の面倒を見る余裕はない」

ということを言っている。

障害のある娘を持つ社会学者の最首悟氏が「植松被告の言う事は、多数派の気持ちでもあるでしょうねぇ。」とおっしゃった。

番組はこの最首氏の言葉に答えようとする構成になっている。

 

一人の青年がとても印象的だった。彼は、工場で働いていたが、植松被告の言葉を聞き、人を殺すことは論外だがと断ったうえで、「自分が障害者になったら生きていたくない。それはつまり、障害者は生きるに値しないということですよね。自分は植松被告に近いのではないか」そう悩み出したと言うのだ。

 

わたしの印象だが、植松被告や青年には、「能力やスキルがあってプロフェッショナルに仕事をする」というような価値観に対する拘泥がある。自分を肯定できない足掻きを感じる。

 能力主義と言っていいのかどうか分からないが、なんというかそうした政治経済政策の末路が露呈した、と言っていいのではないかと思う。

 

 そして、仕事のスキルや能力にしても、AIにいずれ取って変わられると言われている。

多くの仕事がA Iに奪われることになる。経済学者のケインズが「技術の進歩によって資本主義経済は崩壊するだろう。」「しかし、人類は知恵を出し合い、新しい形を編み出していくだろう」というようなことを予言していた。

いま、そうした資本主義経済の転換点に差しかかっていると思われる。

 

 わたしたちは再配分なしには生きられないだろう。

教育、医療、福祉といった再分配なしには社会は成立しないでしょ?

いつの時代でもお金持ちは一握り。大多数は再配分の恩恵に預かって生きてきた。この考えを否定することは、大多数の首を締めることだ。

 

 最首氏が深く考え込んでしまった、「命」についての問題。

長い間、殺し合ってきた歴史を持つ以上、そして、哲学的に、理論的に、自殺は自由だとしか言えないような文明の中で、まけもけさんが「あなたの命はとっても大切なんですよ」と言った。

あのときわたしはちょっと感動したんだ。そう言うしかないものなんだ命って。

 

わたしは、生き方を考えなければいけない、そういう時が来ているんだ、そう思う。

 

 

威張るな!

むかし、ときどき呟いてた、「knoriがんばれ、がんばれ」って。

 

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 ※昨年の写真。雨の中のカサブランカ

 

今は、ネジが5本くらいは外れて ポケラーンと生きてる…。

 

 スーパーで働いていたときのことだ。

わたしの近くの部署に、18歳くらいの男性が配属になった。彼は手足が踊るように動き、脳性麻痺だった。

売り場はステーショナリーのレジで、彼は鉛筆などを小さな袋に入れるのだが、手が震え、頭も揺れる。そしてどもる。緊張すると特にそれが酷くなった。

なかなか正視出来ないとこがあり、顔を赤らめた中学生に「袋いらないです」と助けられていることもあったし、当然のことながら、怒鳴り出すお客も多かった。

スーパーのお客様の中には、店員より自分が偉いと本気で思っているのか、立場の弱いものをいじめるのが好きなのか、絶句してしまう人がいる。

アメリカでデパートなどが「わたしたちはお客様を選ぶ権利があります」と宣言したが、しみじみとこれを理解できるのは、店員だけだろう。

 

それでも彼はいつも笑顔で頑張っていた。

 

 

ある日のこと、わたしは目にしたことが信じられなかった。彼は滑らかに喋っていたし、手元もしっかりしていた。

その後も彼の身体と話し方はどんどん滑らかになって、一見しただけでは、障害があるようには見えなくなった。

 

治ったんだ!なんだかわたしはすごく嬉しかった。

 

 

夜の10時を過ぎていた。その日は 棚卸しに不手際があり、すべての従業員が疲れ果てていた。

 わたしはトボトボと薄暗い通路を通り休憩に向かった。

前方にカクカクと踊るような足取りの男性が見えた。

彼だった。…初めて彼を見たときの歩き方だった。

 

わたしは床に叩きつけられたような気がした。

彼は治ったわけではなく、すべてのシナプスを神経を総動員して、体勢を保っていたんだ。どんだけの緊張があったんだろう。病気のことは何も知らないが、きっと果てしない頑張りなのだろうと思った。

 

「なーにがknoriがんばれ、だ!」「威張るな!健常者!」

わたしは自分に向かってそう吐き捨てた。

涙がこぼれてくるので、普段は嫌だった真っ暗な資材置き場に入った。