夕飯を作りたくない時は、手抜きをする。
近頃の言い方をすれば、簡単レシピの出番である。
大きな器を買った時についてきたレシピ集を使うことにする。
メニューは、「鱈のアヒージョ、ニョッキのジェノベーゼ、サラダ」。30分もあれば出来上がる。
まず、鱈に塩をふってワインに漬けておく。
みじん切りにしたニンニクと、香草をちぎって器にいれ、トマト、パプリカを挟むようにして、鱈を並べる。
たっぷりと、オリーブオイルを回しかけ、オーブンに入れる。
次に、ニョッキを茹でる。。はずだった。大好きなニョッキ。
それなのに、ニョッキがなかった。パスタもない。もちろん、ニョッキを手作りする気はない。
みつけたのは、やっと1人分のマカロニ。
しかたがないので、少量のマカロニをゆでる。
その間に、サラダを用意する。
ジェノベーゼは、ゆでたパスタに、バジルソースとチーズを絡めたものだ。
ソースは、バジル、松の実、ニンニク、サラダ油をミキサーにかけて作る。一週間くらいしかもたないので、わたしは市販のバジルソースをよく使う。
今回もこれを使う。
ゆであがったマカロニを、バジルソースとみじん切りにしたピザ用のチーズで、あえる。
バジルにチーズのコクがよく合う。
パンで嵩上げしたジェノベーゼやサラダをテーブルに並べているうちに、アヒージョも出来上がる。
トマト、パプリカの酸味がアヒージョのオイルに溶け込んで、美味しい。オイルにパンを浸して、食べる。
デザートは、濃厚プリンを出した。
隠し味にクリームチーズを使ってある。
洗い物をしていると、Rがやってきて
「なんだか、、お腹がすいた」と言う。
わたしは、黙ってフレンチトーストを作った。
卵一個、ミルク100cc、生クリーム100cc、砂糖少々を混ぜる。それをパンにかけて、オーブンで焼く。
フライパンで焼くより、旨みがパンに閉じ込められ、ふわっとして美味しい。
フルーツを散らし、粉糖をかける。
実はわたしもお腹が空いていた。
わたしは、いそいそとシロップをかけた。