女性の成長を描いたドラマ。
一見、凡庸なドラマに見えるんだけど、背景に見え隠れする問題意識は、韓国や日本と一味違っていた。
さすが全体主義国家というか、、昔、日本でも流行ったボードリヤールの記号的な欲望に翻弄される人々を描いている。
ブランド品のバッグに群がる奥様たちは記号的欲望に満ちた世界の中で生きている。
例えば、エナメルの小さなバッグは、シャネルのロゴがついているだけで、30万円、物自体は、数千円もしないはず。
ブランド品には、目が眩むような意味が付いているのだ。ステータスと権力という付加価値だ。
ドラマは、こうした世界に足を踏み入れようとする女の話。
ジタバタする女たちと対比的に、毎回、巻末にトーキー以前のような無声映像が流れる。
これが秀逸。
屋台をやっている家族のスケッチ風映像。この家族は、驚くほどの極貧。
もちろん彼らにも夢や希望はあるだろうけど、それに踊らされない。つまり、不平不満がほとんどない。頬寄せ合って生きる彼らは実に幸せそうなのである。
物語の後半、
主人公の一人は、騙されて買った茶畑を視察に行く。
そこは、昔ながらの製法でお茶作りをしている貧しい村だった。
ビジネスセンスのある彼女は、伝統的な製法を生かしながら、現代的なビジネスに繋げようとする。
最終的に彼女はそこに移住した。
もう一人の主人公は、「欲望と夢は違うってわかった」と言って、海外へ留学した。
ん、、最後の1人については、旦那さんが、ネグレクトされた子供だったらしく、波乱含み。彼女のパートはスルーしちまった。