少林問道

むかしむかし、「親の因果が子に報い」という有名な芝居小屋のキャッチコピーがあった。「少林問道」は、そんなお話し。

 

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ーーー2016年、フー・ドンユー監督ーーーGYAO!で視聴中

 

見始めてすぐに、監督か、カメラマンは台湾出身じゃないの?と思った。

とても優れている、という印象のドラマなのよ。

 

技術的なことは分からないわたしでも気がつく特徴がある。

なんて言うか、基本の最大活用…みたい。

まず、台詞が少ない。カメラが引いて、出来事の状況を写し、そして執拗なクローズアップ。

切羽詰まった状況には、光を白黒映像のように使い、陰影はあらゆるものを孕む。

これらの繰り返しが、作り手ではなく、観客主体のストーリーを編んでいく。

中国の映像作品は、間テクスト性があからさまになっているものが多い。クローズアップの多用は、ここに観客の主体性を呼び込む。

 

このドラマは、「演劇」と「映像」の違いを浮き彫りにしている、とも思った。

 

あと、、印象的だったシーン。

彼女は、琴に何気ない顔で手巾を置く。

元は、お姫様だったんだけど、娼婦にさせられた。幸せだった頃、彼女のいいなずけ(主人公)が戯れに彼女の琴に自分の名前を彫った。

娼婦になった彼女は、客の前で琴を弾くとき、そっと彼の名の上に手巾を置くのである。

 

主人公は少林寺に閉じ込められている時、拳の幻を見る。

逆光で撮られた、二人の僧が型を交わす美しいシーン。僧侶の衣が翻る。

僧侶の衣のシルエットは美しいんだと、始めて思った。

 

あまり、わたしは、ドラマのオススメをしない。

でも「少林問道」は見て欲しい。

感想を読みたいよ。

「うんうん。ねー!」って呟きながら他ブログを読むのは、快楽しょ!

 

GYAO!は、無料動画配信だけど、作品の入れ替わりが激しい。

だからネ、すぐ、ちょっと、見てみて。

 

あ。少林寺拳法?のアクションも凄かったよ。