みをつくし料理帖

花小厨」を見たとき、しばらくの間、中華料理ばっか作ってた。さすがに飽きて打ち止めは、トンポーロウ風、豚の角煮だった。豚肉の下ごしらえをきちんとすれば、簡単に美味しい角煮が出来る。圧力鍋で15分である。いつなら豚の角煮には、マントウを作る。でも時間がなかったから、カルディで、台湾のネギもち(冷凍食品)を買った。

和風のディナー皿に、角煮を盛り付けグリーンをあしらう。つまり、脇役になりがちな角煮に、メインディッシュの格をつける。あとは、中華風の野菜炒めや中華風海老スープ。そして、ネギもち。はるばる台湾からやってきた冷凍食品、ネギもちは、甘辛い角煮にも、野菜炒めにもスープにも、驚くほど、よく合った。次の日、カルディに行った時は、もう売り切れてた!

え。。あ、

そんなノリで見た「みをつくし料理帖」。わたしは原作もTVドラマも知らなかった。

2020年、角川春樹監督

松本穂香奈緒窪塚洋介中村獅童出演

 

「花小厨」のように料理の醍醐味を味わえるような作品ではなくて、ふたりの女の子の「情(人情)」にまつわる話だった。んでね、よかったよぉ!

ネタバレ注意!

ノエちゃんは大店のお嬢さん、ミヲちゃんは職人の娘。ふたりは幼馴染だった。大洪水の後、浮浪児となったノエちゃんは吉原に売られ、ミヲちゃんは料理屋の女将に拾われていた。ふたりは江戸で出逢うことになる。

 

美術セットが好きだわぁと、のんびり見ていたら、だんだんと、ふたりの女の子が健気で健気で、もうもう可愛くて、いじらしくてたまらなくなってきた。

 

圧巻だったのは、2階の座敷から始まる一連の流れだ。

ミヲは客の清右衛門に談判をしていた。

そのとき、「おまえがノエを身請けすればいい。料理人として成功すれば出来る。」と言われる。それを、、小松原さまが聞いていた。ミヲと小松原さまには、互いに淡い恋心がある。

去っていった小松原さまを追いかけたミヲ。もうもう、ミヲを見ながらアワアワと涙を流してたら、小松原さまにカメラが寄った。うわぁ、小松原さま、これは切ない!

しかし、これは、ほとんど一瞬の出来事で、カメラは実に淡々とその場を収めた。

その後、女将さんに抱きついたミヲが「もう小松原さまはここに来ない」と号泣した。

 

淡々とした描写なのは、ミヲの恋心よりも、ミヲの決意を表現したかったからだと思う。

ミヲは、ノエをあきらめることが出来ない。小松原さまとの結婚は夢だったのだ。

出来ないよなぁ。人情だもん、とわたしも涙ぐむ。

わたしに言わせれば、「人情≒心の赴くままに」だ。

「心の赴くままに」行けば良い、そこに道は開ける。

情が道を作る、この映画の表現は、そう言っている。

道を阻むのは情ではないのだ。

 

何ていうか、この映画見て「あぁ。日本だなぁ」と思った。監督も古い人だし、わたしも古い。

今の若い人は、情ってどう思っているのかなぁ?

…中国のように「情と仕事」の対立なんてことはないよな。。