月夜

真夜中に外でタバコを吸っていた。

今年は何だかあたたかいと思う。

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 上弦の月だ。

 

山のほうでは獣たちがざわめいている。

フェンスを超えて、闇が忍び寄ってきた。

よく見ると、それは鼠色をした鹿だった。鼠色の鹿は申し訳なさそうに「スパナを貸していただけないでしょうか?あすこの山でアンアイデンティファイドフライングオブジェクトが故障してしまったのです。」と言った。

わたしはペンチを渡した。どれがスパナか分からなかったのだ。

鼠色の鹿は丁寧にお礼を言った。

 

山の上にぼんやりとした光が見える。わたしは物置小屋にもどって、庭仕事用の長靴を履き、キャップを被った。

 アンアイデンティファイドフライングオブジェクトを見たかったのだ。

山の上は台地になっていて、広い森林公園と繋がっている。

レモン色に発光しているレモンのような形のアンアイデンティファイドフライングオブジェクトは遠慮がちに端っこに不時着していた。

 

さっきの鼠色の鹿がペコペコしながら寄ってきた。

「ありがとうございます。おかげで直りました。スパナをお返しします。」そう言ってペンチをうやうやしく差し出した。

鼠色のお尻を嬉しそうに振り、振り返りながら、やはりペコペコして去っていった。

 

わたしはたまげていた。

アンアイデンティファイドフライングオブジェクトはたぶん超光速航法、つまりワープをしちゃうだろう。それがペンチひとつで直った。

スパナじゃなかったのに。

……(๑╹ω╹๑ )

 

 

 

「チェリまほ」「君を愛した時間」…そしてイミンギ

安達くんのオデコに唇を寄せながら「ごめんな」と心で呟いた黒沢くんです。 

王様ゲームでキスの命令が出たシーンです。 

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 左から安達くんと黒沢くん。2020年「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(チェリまほ)

 

このシーンではじめて、黒沢くんて、いい奴だなぁ、としみじみしてゴッツリほだされた…。

黒沢を演じているのは町田啓太、昔わたしのアイドルだった反町と竹野内豊を足して2で割ったような男優。

可笑しかったのは、若手の社員に「王様ゲームなんて時代錯誤」といわれた先輩たちが顔を見合わせるところ、微妙に面白い。

 

👇安達くんを助ける黒沢くん。

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マンガ原作のBLものです。

 

特に面白いのは、安達くんが触れた相手から、心の声が聞こえてしまうんだ。

(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

視聴者と安達くんだけに、つまり、黒沢くんの心の声がダダ漏れなんですよ。

 

Youtubeで見られます

とっ、 ここでおしゃべりをやめるはずがぁ、

イミンギの「僕が見つけたシンデレラ」を見てしまった。

 

左、イミンギ、隣の女性がシェイプシフターみたいに変身する。👇「僕が見つけたシンデレラ」

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彼女が高校生の男子に変身したした👇

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この男子とイミンギの絡みが、もうもう、チェリまほを粉々に打ち砕く…イミンギのBLの雰囲気が良過ぎて…。 

 

 イミンギは「みんなの嘘」という刑事ドラマにも出ていた。少し見ただけなんだけど、体重を増やして、カッコよさを封印している。

がっ、たまに、イケメンぶりが滲み出る。

 …ちょっと、やばい…。

 

 

  

「君を愛した時間」2015年、ハ・ジウォンイ・ジヌク主演。

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 左から、役名ウォンとハナ。☝️

 

わたしは、おおいにハナを楽しんで見ていた。

4、5話目あたりで、年下の研修生から利用されていた事にハナが気がついた。

ハナったらひとりぼっちやん。ハナの世界にわたしは取り込まれていて、ハナの状況が切ない。

そして、レベルの高いラブコメだなぁ、と感動もしていた。

つまりハリウッドのラブコメ映画のレベルやん!と思ったわけ。

素人が言うことかぁ?と言われようが何とほざかれようが、これは断言したい!

 

このドラマでは、ウォンとハナの高校時代が重要な回想シーンとして度々出てくる。

 このとき、ウォンは仲良しのハナに「孤島に二人っきりになっても、お前だけは愛せない」とっ…ゆったんです。

もう致命的な台詞。

でもこっからが、それは一体何故なのか?というミステリー仕立てのラブコメの始まりです。

 

わたしはハジウォンの寝顔が好き。

彼女は薄く口を開けて吐息を漏らした、そんなシーンをどこかで見た。

あぁ、この人はこんな顔するんだ、と思った。

このドラマではそれほどセクシーではないけど、パリにいるウォンとスカイプか何かで話しているとき、寝てしまうシーンがある。

とても可愛い…。

 

 

「シンデレラと4人の騎士」「ボーイフレンド」

 パクソダムがイイーーー!

って感激してたら、彼女は「パラサイト半地下の家族」に出てた人なんだと。「パラサイト」、まだ見てないけど。

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左からパクソダム、チョンイル。☝️ 2016年。 

 

 多分、対比性を持ち出している作品だと思う。

シンデレラストーリーなんだが、本当のシンデレラは、脇役の美女。

脇役の美女は自分の容姿を武器に男に守ってもらおうとする。

そして擬似的シンデレラのパクソダムは、自律的で、自分でなんとかしようとする。

 

不幸な境遇を嘆くだけのおじさん。ソダムとの対比。

騎士の母親は恨みの中で死んでいく。ソダムは「自分で選んだ」と言う。

 *1

 

ソダムをキャスティングした慧眼に脱帽。くだらない物語が輝きを持った瞬間を彼らは見ただろうか。

 

 

青春の記録」を見始めた。ノーマークだったパクボゴム、子供のように可愛い!!

まだ、12話しかアップされていなくて、他のボゴムを見てみた。

 

 「ボーイフレンド」2018年。パクボゴム👇

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 とても洗練されて洒脱なドラマ。全部は見ていないけど。

まるで、70年代、フランスの恋愛映画みたいな?

お約束の権力欲の塊みたいな義母やら色々出てくるが、男女の佇まいを際立たせるためのつまみに過ぎない。

音楽も良いよ。

 


SAya (사야) - Take Me On Part 6 OST.Encounter/Boyfriend (남자친구) Lyrics

*1:ソダムは恨みからは無縁の位置にいる。韓ドラを見ていると、中国に融合されていてもおかしくなかったほど、強国の暴掠に喘いできた韓国という国にとって、「恨み」は、民族としてのアイデンティティの根幹に連なるものだという印象がある。日本人であるわたしが思うより、ソダムの感性は新鮮なのではないかと思った。