回復のアソートメント

お気に入りの入浴剤。足を突っ込んでたクッション。足を乗っけてた猫クッション。

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 「おおっ!くっつき始めた!」

レントゲン写真を見ながら、ドクターが言った。

わたしはいま、コルセットなるものを足首に装着。ギブスの百万倍、楽ちん!

「コルセット、楽だろう?」ドクターは2回も聞いてくる。そしてレントゲン写真を見せながら、いろいろ説明してくれる。うんうん、と答えるわたしであるが、何もわからん。ちょっとわたしはボーッとしてたかもしれない。

「老眼だから見えないか?」とドクター。

「大丈夫。」と答えたけど内心、「ちっ、同い年のくせに」と思うわたしだった。

 

看護師さんによるとドクターは前にスキーで足を骨折して、ギブスを嫌がって大騒ぎしたんだと。早々とコルセットに変え、やっぱダメでまたギブスをはめたらしい。「もう大変だったのよ」と看護師さん。

この看護師さんは、ウチのチビが額に切り傷を作った時、手当てしてくれた方だ。

 

そうなんだな。人間ってさ、傷とか治るよね。つまりある程度の再生能力が備わっているってことを、今さらながら実感して感嘆したんだ。

 

 

 

ザ・モーニングショー/女の本音

 ストーリーがめちゃくちゃ面白くて!

 特にエピソード7はあまたある女の問題のひとつに切り込んでいて、最高だった。

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 ウィザースプーンとアニストン。☝️有名キャスター役。

 

アップルTV

ケリー・エーリン他プロデューサー 。

ジェニファー・アニストンリース・ウィザースプーンスティーヴ・カレルビリー・クラダップ

 

 全米で人気の朝のニュースショー。その番組自体がニュースになる時、危機が訪れる。−アップルTV

 

アニストンとスティーヴ・カレルはTV局の顔でもある有名人気キャスター。

ところが、スティーヴが、ハーベイ・ワインスタインばりのセクハラ問題で失脚する。そこに台頭してくるのがビリー・クラダップ演じる報道局長。彼は無名キャスターのウィザースプーンをアニストンの相棒に抜擢する…。お話はここから始まる。

 

生き馬の目を抜くような目まぐるしいテレビ局を舞台に女の本音、たぶん男の本音も?…が描かれていく。

 

 

例えば、オンナに好まれる同性はどんな風だろう?

 思うに、中味のないカラッポな女は嫌われる。オンナは何事かを成しているような充実した女が好きだ。

けれど仕事を頑張る女は大変で、わたしの友人はコレで離婚した…。

仕事で頭がいっぱいな女はカリカリイライラして、夫から見れば、嫌な女だろう。また、母親役を全うしない悪い母親なら子供から嫌われることになる。

 

EP7は、仕事で家族を顧みないアニストンが離婚を迫られる話しなのだ。

 

アニストンは娘を失いたくない。

しかし彼女の危惧通り、娘は父親の仕事は賞賛するものの、徹底的に母親を非難、罵倒しまくった…。

そして、 アニストンは、キレた…。1人の女としてキレたのだ。

「このクソガキ!わたしは何事かを為そうと懸命に頑張ってきたんだ!あなただっていずれはキャリアを目指すことになるわ。」

 

圧巻でした。\( ˆoˆ )/

もっとも娘も母親に

「クソ女」と返してたけど。

 

 

わたしはこのドラマは、吹き替えで見ている。

違和感ないし良いよ。

 

 

ビリー・クラダップ👇局長役。

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 このドラマには、素敵な男性がけっこう出てくる。彼もそのひとり。

(╹◡╹)♡

 

 

あぜ道のダンディ

あ。思わずトップにあげちまったけど、この映画では、綾野剛👇も藤原竜也もチロリとしか見られない。

 

めっさ好きな綾野剛が印象深い店員のチョイ役。

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この👇爽やかで飄々とした 藤原竜也もチョイ役。うぅ。無念。

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 そ。堂々の主役は、50代のおじさんである光石研、右側です。

とっ、親友役の田口トモロヲ。左側。

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石井祐也監督、脚本。2011年。

光石研田口トモロヲ森岡龍、吉永淳。

 

宮田(光石研)は妻を早くに亡くし、男手一つで浪人中の息子と高校3年生になる娘を育ててきたが、家庭ではいつも会話がかみ合わない。Wiki

 

時世に取り残された、うだつの上がらない中年寡(光石研)は、子供たちから無視され、会話もままならない。 しかし、子供たちが東京の大学に進学することを機に、家族の絆を確かなものにする。

という単純な風景を弱冠28歳の監督は、親子間の断絶、ジェネレーションギャップに焦点を当てながら描いている。

 

のだがぁっ、わたしは、光石も田口も嫌で嫌で…光石は、ガーガー怒るし、そこ率直にいけばいいじゃん、ウジウジすなあああ。あぁ…顔も見たくない、つう、やな野郎だし、居酒屋での田口ときたら、しつこい!うわぁ、しつこい、あっち行けって感じなんだよ。

 

彼らは、中学生の頃から、男のダンディズムを目指してきた。

武士は食わねど高楊枝、を思い出すんだけど、これって、やっぱ、貧しくとも気高く生きる、みたいな…精神性が要ポイントだと思うけど、光石は、やせ我慢はするけど、劣等感はあるわ、怒鳴るわで、どこがダンディなのー!って叫びたくなるわけ。

 

もうどうしようかと思ったけど、結末が気になるので、見続けた。

ところが!ウサギのダンスのあたりから、メキメキ面白くなって、おわってみれば、あらぁ、メッチャ面白かったあ!おまけに元気になる!という大逆転…。

 

会話がめっさ面白い。

 光石の息子と田口が居酒屋でかわす会話。

「子供達が口をきいてくれない」と光石が田口にこぼすものだから、田口さんとしては人肌脱ぐことにするんだ。

そいで光石の息子に言うんだ、「彼はダンディなんだ。君は息子としてそれを理解する義務がある」と。

ところがここで息子はキレる。なぜなら、彼は父に金がないことも父の生き様もわかっていたし、むしろ、父を助けることができない自分に対して忸怩たる思いを抱いていた。

キレた19歳に田口は言う、「そうだね。俺も若い時はそうだったよ」。

 

最後に分かるのだが、つまり、息子は父親の価値観、ダンディズムを受け継いでる。世代間のギャップは「親父には絡みづらくて」程度のものであり、ギャップというより、光石の性格が悪いせい…。ジェネレーションギャップは、なかった…!わはは。

 

 あと、この映画は、コメディだと思うんだよね。

ただちょっと、この監督の笑いには、必ずペーソスが絡めてある。

たくさんある笑いのツボから、ひとつ言うと、息子が友人の家で食事をご馳走になる。で、母に死なれている息子は、母親のいる風景に感じ入っているわけ。それで帰り際、「お母さんにお礼を言わなくちゃ」と息子が言うと友人が絶妙なテンポで「え。あ、うちのババア?」ってババアを連発する。すごく可笑しい。けど、息子の寂しさが「お母さん、どうもごちそうさまでした!」にまとわりついている…。

 

 

冒頭にとてもたいくつな光石の自転車のシーンがある。それがエンディングでもう一度流れた時には、「ミヤタ、遥か後方にいます」という光石の独り言にしみじみと心が動かされる。