怪しい彼女

 恥じらいを含んだ初々しさは少女の持つ特権のひとつ。この可憐さは、20代後半になると消えていく。たまに、可憐さの演出をする女がいるが同性から見れば、ブリンと痛い。

 

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 2014年。シム・ウンギョン主演。ジニョン、イジヌク。

 

この映画の時、ウンギョンちゃんは20代前半で、ナチュラルな可憐さを充分に持っている。

 

なのになんと彼女は!

恥じらいもエクボもかなぐり捨てて意地悪婆さんを演じた。下品ッの一歩手前に留めている!

素晴らしく面白い映画だった。

 

冒頭のナレーションから素敵だ。

言葉だけでは伝わりにくいものを、映像とタッグを組むことで、抜群の効果をあげている。思わず笑ってしまう。

棒ネタも印象的。

彼女が「男は短い棒で一生を棒に振る」としたり顔でつぶやく。その彼女の後ろを、彼女の孫である若者が通り過ぎる…。

これまでの出来事と相まって、もう、絶妙に…つまりアイロニカルな可笑しみなんだけど、思わず笑っちゃう。

 

アイロニーの側面には、可笑しさがあるんだなぁ、と今更なことを思った映画。(おまけにわたしはこの手の笑いが好きだって気がついた)。

「男は若い女が好きだ」というどうしようも無い事実と、タイムスリップの若返りとヅケヅケとした意地悪婆さん、そして底流にはイロニー。

イロニーを忘れてリメイクを作ってもダメだろうなぁ。おまけに他国にウンギョンちゃんはいない。(各国でリメイクされた)。

 

良い年を迎えようね!