「朝霧と、熟した果実の香る季節。冬の気配を誰が知るだろう。」
たぶん、キーツは美しい秋の情景に息をのんだはずだ。
ニール・ゲイマンの『サンドマン』、コミック4巻目のタイトルは、このキーツの詩から取られている。
こうしたニールゲイマンの間テクスト性指向には、、パロディのような批評的精神がある。だからなのか、、逆に、彼の著作権意識は強く、『サンドマン』の映像化は長い間、難航してきた。
2022年、Netflixで、DCコミックス『サンドマン』は、やっと実写ドラマ化された。
ゲイマンも参加しているこのドラマはものすごく面白かった。
特に気に入ったのは、物語から立ち昇ってくる、英雄神話論のパターンでは掬い取れない、「気分」のようなものだ。
「移りゆく」ものへの痛みや悲しみ。
この気分は、茫漠とした意味の渦になっていた。
シーズン2もめっさ楽しみ!