リヴ・ウルマンが愛したベルイマン

 友人が、30才の女性B(元部下)と飲んだとき、「結婚したい。誰か紹介して。」と言われたそうだ。

 

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 友人は感じの良い青年を紹介した。

その後、Bさんは、「彼に好感をもっていたけど、付き合いをお断りしました。」と言ってきた。

理由を聞いてみると、「彼の部屋に行った時、とても寒かったのに、クーラーを止めてくれなかった」と言う。

「寒いと、口に出して言ったわけじゃないけど、私は寒そうにしてたのに、気遣いのない人って、ダメです。」と。

 

 「寒いのでクーラーを下げて。」と、言えば済む話で、すべてはそこから始まるのだし、わたしは、Bさんという人が不思議でならなくて、考えてしまった。

 

 思うに、Bさんは、(30才ではあるけど)、夢見る少女だった、ということだ。

 

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人は、根源的に、絶対的な孤独を抱え込まざるを得ない存在です。(実存的な孤独)。

他者を理解していると思うのは、錯覚に過ぎません。

 しかし、それでも人は、他者を理解しようとし、愛そうとする、可愛い生き物なのです。

 

 

夢見る少女にとって、理解し、理解されることがたやすいことならば、コミュニケーションの齟齬は彼が悪いに決まっているのだ。

 仮に、他者を完全に理解できるのなら、恋人同士、家族同士、等々の揉め事は理屈上は消滅する。(利害が絡む揉め事は、また、別の話)。

 

人は、理解や思惑が、ズレて行き違う人間関係の束を生きなければならない。

 

 

……ということを踏まえて、

ウルマンがベルイマン監督に恋してた頃に作られた作品を見るべきでしょう…。

 

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 ウルマンを可愛いとおもったのはどういう作品だった覚えていにゃい。