ドイツ製のこのTVドラマは、心に残る(引っかかる)ものでした。
子供が小さいときの事です。
隣国などから歴史(戦争犯罪など)を日本の教科書は正しく記述していないという批判があり度々ニュースになっていました。
その時、日本の教科書(教育)とよく比較されたのがドイツです。
ドイツでは、ユダヤ人虐殺について子供にきっちり教え(自虐史観的)、話し合いなどもさせると聞きました。(今現在については知りません)。
わたしは、そういう自虐史観的教育をされた子供がどういう状態であったのか、ずうっと気になっていました。
このドラマは、ソレを思い出させます…。
この物語の中心にいるのはヨナス少年です。
彼は、父親の自殺というトラウマを抱えており、「なぜなのか、僕は原因を知りたいんだ!」と精神科医に怒るのですが、それは彼の大いなる心の叫びです。
そうしたヨナスの抱える事情と重い映像表現が合わさった時、何か心にずしりと響くものがあります。穿ちすぎかもしれませんが、残虐な過去の歴史について教育された子供の心が、それと重なるような気がするのです。
映像は、あまり奥行きのない舞台のように整えられ、光と陰が主役です。
野外での映像はその逆で、全てに均一な光です。(曇りのときに撮ってる?)
前回の「DARKダーク」にも書きましたけど、物語自体、わたしの好みですが、特に、時空をまたぐヨナスの混乱した視点には想像がかきたてられます。
とても上質なドラマです。
…気が済んだゎ。