君の名前で僕を呼んで

ルカ・グァダニーノ監督。2017年作。

 

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 むかし、誰かに教わりました。「男は観念的だ」と。

 しかし、まったく分かっていなかった、ということに気がついた。自分でびっくりしている!

 

何故、群れの男たちが女に残酷になるのか、ずっと不思議でした。

けれど、群れの男たちにとっては、女は通り過ぎるただけでいいのだと。あとは、頭で遊びが始まる。もしかしたら男らしさの誇示かもしれません。

 

「軽い男じゃないのよ」という映画では、男女の立場が逆転している世界の話で女たちが通りすがりの男を揶揄うシーンがありました。それは決して不穏な空気になったり、相手に不快感を与えるものにはならないのではないかと思いました。

 

男の品定めをする女は、自分の気持ちを話しているのだから、たぶん、男たちのようではないはずだと。

 

セクハラ被害者の女性が、よく自分を責めたり、罪悪感を持ったりしますけど、まったく、必要のなかった事なんだと、わたしは思いましたよ!

目から鱗がぽろっと取れて嬉しかったんですけど。(どーか間違っていませんように!)

 

ということで、映画の感想、とは言えない程度の感想です。

 

「初恋の甘酸っぱさ」「初恋の瑞々しい感覚」等々、歌われている作品です。

わたしは、2人が恋人同士になってから、やっと楽しくなりました。

それまでの経過、エリオ(ティモシー・シャラメ)がオリヴァー(アーミー・ハマー)に対して、もやもやしてたりぐちゃぐちゃしてたり、ここらへん、全く分からない。(おまけに、高校生の頃の息子の面影がエリオと重なってしまい、彼の恋愛事情を覗き見しているようで、居心地がぁ!悪かった)。

少女の甘酸っぱい初恋とは全く違うんですよ。エリオから何も感じることができないわけです、わたしは。

 

初恋のきた道」という映画があるんですが、少女の初恋とは、まさにアレです。

甘酸っぱさがこみあげてくる映画です。彼女は恋煩いで寝込むんですが、あれ、わたしもやりました。友人が「それ、恋だよ」と言ってやっとわたしは理解したという。

 

少年と少女の初恋は地球と月くらいかけ離れているし、違う。

 

恋人同士になったエリオとオリヴァー、楽しかったのも束の間、泣いているエリオが可哀想でした。美しい夏と、雪化粧の庭の対比。シビれました。