40年ほど前の映画。原題は「ストライプス」、星条旗や軍服の階級章などに引っ掛けているのかな?
Netflix アイヴァン・ライトマン監督、1981年。ライミスは脚本も担当。
軍に入隊したマーレイとライミス。
ライトマン監督は、この作品の後、ダン・エイクロイドの脚本で「ゴーストバスターズ」を撮ることになる。
あらすじ
タクシー運転手ジョン(ビル・マーレイ)は、親友で教師のラッセル(ハロルド・ライミス)と、テレビのCMに導かれ、3食と衣服付きの陸軍に入隊する。
とても楽しくて、風俗に懐かしさを感じたコメディ映画!
当然ながら難解さは皆無で、わたしは(余韻のせいで)ニタつきながらネットの感想を見た。
「わけわかんない、何がしたいの」という感想が多数…。
この映画、そんなに時代背景の文脈に依存してるかあ!?…がしかし、40年という歳月はそういうもんかな…。
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80年代のアメリカというのは、経済は陰りを見せ始め、ベトナム戦争以来、自信を失ってしまった、と言われていた。…はず。
失業率も高く、まだ、東西の冷戦は緊迫感ありありで続いていたし、軍事予算もアップさせ続けていた。…はず。
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そのようなアメリカで、マーレイやエイクロイドといったコメディアンたちが一世を風靡していた、というのは面白いなぁ、と思う。
日本はバブル期に入る頃だけど、ビートたけし、タモリ、さんまというようなコメディアンたちが喝采を浴びていた時期なんだよねえ。
なにか面白いなあ、と思うよ。(こう、こぞって人々が笑いを求めた、というのがね。)
左のショーン・ヤングは「ブレードランナー」のレプリカントをやった人。
マーレイは、相変わらずシラけていて、皮肉屋で、そのノリで物語を牽引していく。
けれど、決して、陸軍をおちょくってはいない。 トンデモなくアホな大尉はでてくるが。
投げやりでいい加減なマーレイ!さあ、どうなる?と思っていたら、なんと、マーレイは、儀式のえーと、捧げ銃、みたいなデモンストレーションをみんなに練習させ、(なにせ、ダメダメなヤツばっか揃っている)、完成させちゃう!スゲー。
おまけに、最後、みんなを敵地に乗り込んで助けちゃう!
よって、ラストでは、ダメなヤツたちがちょっぴり自信を取り戻し、居場所をみつけるのだ。
どちらかというと、爆笑ではなくて、ニマニマするコメディなのよ。
入隊することにしたマーレイが腕立て伏せをやろうとして屈み込む。
画面からボキボキって音がして、骨が鳴る音みたいだなあ、と思っていたら、ライミスが「骨が鳴ってるやん」と言う。ね?ニマニマするしょ?
アホ大尉が望遠鏡で女の子たちのシャワーをのぞいている。
上官に声をかけられ、彼は思わず、望遠鏡から手を離す。
望遠鏡は虚しく窓の外に落っこちる。ね?ニマニマ。