わたしは突然、ジホのモノローグに惹きつけられた。
ハスキーで柔らかい声が「ここは胸キュンポインじゃないけど…」とささやいていた。
綿矢りさを思い出したよ。
左からセヒ役( イ・ミンギ)とジホ。二人はシェアハウスの同居人。
ある日のこと、ジホは恋の予感に体がふわふわ浮いていました。
彼の柔らかい心に手を伸ばそうとしたジホは、突然、彼の冷酷な言葉に凍りつきます。
(台詞を書きたくても、わたしは衝撃と涙で忘れてしまいました。)
ところが、次の日の朝、テーブルに朝食が並んでおり…いそいそとジホが食事の支度をしています。
お箸とスプーンは、彼の席の方を向いています。
だから、彼は席について、お箸とスプーンをきちんと揃えて、待っていました。
無視です、ジホは彼にご飯をあげません。無視しました…。つまり徹底的な仕返しです。
わたしは嫌悪感でひっくり返りました。自分が傷ついていても、彼の様子が可哀想でご飯あげちゃうでしょ?ふつうぅ…。
ところが、びっくりしたことに!!!その後、彼は、彼女が怒っていることに気がつくんです!なんと、あやまるんですよねぇ。
自分が一線を引こうとした理由や、傷つけてしまった、って事をきちんと説明して、謝りました。
なるほど…。
おいらのように、適当に許してしまうと、男は、女が傷ついたことを無視して女を舐めるか、気がつかないか…だよなぁ、と。
ジホは最後にも彼の心を開くために徹底した事をやらかします。
「ジホはサイコだから。特別な感性だから」というようなエクスキューズもありましたが、いやはや。みんなはどう思うかなぁ?
このドラマでは、30歳になる3人の女性が、恋愛、結婚、仕事といったそれぞれの道を進んでいく…。
30歳前後の女性たちの仕事や結婚に関わるトラブルを面白おかしく描いていた。
客観的な歴史書のように、優劣をつける事なく恋愛に邁進する女、仕事に生きる女、結婚を焦る女といったエピソーが並列している。
この脚本家はシリアスなものやりたいだろうな、と思って調べたら、米びつに閉じ込められる恐ろしいドラマの脚本家だった。