「大宋少年志」はわたしにすれば、タイムリーなドラマだった。
スパイ養成学校、第7寮の少年少女たち6人は、「民の為」に戦争を阻止しようと動き出す。
「民の為に戦争をしない」って理由には、「いいかげん、飽きるなぁ」と、アホな事を思っていたわたしは、ウクライナの破壊された家々の映像を見て「被害を受けるのは民なんだ」という台詞にようやっと実感を持った。なんて馬鹿なんだろ、わたし。
この北宋時代は、しょっちゅう、時代劇の舞台になる。
今まで、貴族に独占されていた政治や文化を、庶民も享受するようになった時代だ。
科挙による庶民からの文官登用は大きい変化だ。とは言っても、東大トップ合格より難しそうな科挙に合格するには、豪商の子弟のように、小さい頃から、私塾に通わなければならず、実際には庶民には夢のまた夢だったろうと思う。
しかし、気分は、、平等という希望に満ちていたんじゃないかなぁ、、と思う。
活力に満ちた庶民と、武官を押しのけるようになった文官たちの政治は、北宋にすごい経済発展をもたらした、、んだと思う。
北宋は、「西夏」と「遼」という国々とやっと平和協定を結んだ。
しかし、「戦争をしたい者、したくない者」たちの、思惑や策謀が渦巻いていた。
このドラマはそういう時代背景と、自由闊達な空気感を使った、すごく上手い脚本だった。
軽いタッチで進むストーリー展開も、わたしは好きだった。
脚本ワン・ジュエン。
大好きな「慶余年」の脚本家だもんなぁ。