「Deconstructing Harry」が原題。ウッディアレンが養女だったアジア人女性と結婚して、飛んでくる石をよけるのに忙しかった頃の作品。
この映画はウッディの女遍歴をなぞっているというか、もっとすごかったのかも、とか、まあ、半自伝的?な作品で、私、かなり好きな映画なのよ。
これにデミムーアが出ているので、もう一度、見てみた…。(だって、ウッディは女優を魅力的に撮ることで有名やん)。
正直にいえば、わたしは、デミムーアが嫌いなんだ。
ただね、「ゴースト…」で世界のアイドルになった人が、「ディスクロージャー」で、ものすごく恐ろしい女を演じて、わたしは、このデミムーアが死ぬほど嫌いなんだけど、尊敬したわけなの。
アイドルが…例えば、有村架純がヤクザの悪役をやって誰からも嫌われるような悪役やって、それも実はヤクザの社会問題に焦点を当てている作品であった、ような場合、簡単に、有村くんを嫌いだの恐ろしいだのなんなのアレは、と言える?
だからさ、わたしは内心、もう大嫌いなんだけど、デミムーアは頭の良い立派な女性なんだ、とほんとにそう思ってた。
でもって「G.I.ジェーン」ですよ!(例によって尊敬はしました、立派な人なんだな、って)、でも、これが決定打で、わたしの記憶からデミムーアは消えましたん。
わたしはどう頑張っても「テルマ&ルイーズ」が好きになれない。強い女は好きなんだけど。
ね?推して知るべし、で、「G.I.ジェーン」なんてついてけない。(駄作だったし)。
そもそも、「ゴースト」ん時でさえ、わたしは、幽霊の夫を必死に応援してた。演じてるデミムーアに共感したり、感情移入したり、できない。
「G.I.ジェーン」が殊更、駄作に見えるのは、演じてるデミから気持ちがどんどん離れて、遠い目で映画を見ちゃうと、そらあ粗が目立つよね?(違うかも)
なんつうか、デミって女優は、キャラの持つ背景なんてどーでもいい、わたしだけがいればいい(言い過ぎ?)みたいな?だから、ね、嫌な役を彼女がやると彼女自身を嫌いになるのよ(内緒だけど)。
ともい良い人の役で、周りの役者がしっかりしてて、そうすんと「ア・フュー・
グッドメン」みたいに、内容は覚えてないけど、デミムーア、むっちゃ制服姿が綺麗だったわあ、という印象だけが残る…。
でもって、この映画でウディは彼女をどう使ったか?
なーんかね、友情出演かなんみたいで、あってもなくてもいいような役だった。*1(どうどうとしてた)
あ。うん、この映画ね、ウディは3回結婚した小説家の役で、プライベートを赤裸々に書いちゃった、と。前妻は怒鳴り込んでくるし、いやもっともなのよ。姉(ウディの元妻)と夫に内緒でウディとファミリーパーティーかなんの時に浮気してて、それが小説になったから、「隠してたのに姉にばれたじゃない!」「夫にバレたじゃないの!」ってなるわけ。もう可笑しいったらないの。
でもって、当時、もう大御所だったロビン・ウィリアムズが文字通り映像がピンボケなの!いや笑った。
あと、小説の登場人物がウディに説教したり、劇中劇やったり、それが、現実の流れと 錯綜して、愉快なの。
現実の流れは、愛人がウディを振って彼の親友と結婚すると。そいで、娼婦とプチ誘拐した息子と友人と一緒に、大学の表彰式に向かう、ってもの。
見終わった後、なんだか優しい気持ちが残る作品でした。
追加
デミの最高の仕事は、妊娠9ヶ月のヌードなのではないかなと思う。
それまで「醜く膨らんだお腹だ」と考えられていたものが、デミのおかげで、雑誌なんかでも、「妊婦の身体は美しい!」なんて言われるようになったし…。
*1:穿ちすぎなんだけど、ウディはデミをこっそりDeconstructingした可能性があると思う。あのデミが演じたちょい役のことだけど。