映画「12モンキーズ」に基づいた4シーズンにわたるTVドラマ。 2015年〜2018年。企画テリー・マタラス、トラヴィス・フィケット。(テラノヴァ、ニキータの製作陣)
僕は旅人だった。
けれど今、 こうして君の元へ僕はたどり着いた。君は僕を知っているだろうか?
コールの不安げな顔は、キャシーの笑顔に出会った。
このドラマはほぼコールの旅の物語である。
映画の「12モンキーズ」が好きだったので見るともなしにシーズン1、2を見ていて、それなりだと思っていたが、シーズン3のラスト3話辺りから、シーズン4、面白い!
そもそもシーズン1、2を見続けていたのは、主役のコール(アーロン・スタンフォード)の魅力に尽きる。
彼のどこか飄々としているところが、シリーズの後半にきて実を結んだのだろうか。
女たちは不安げなコールを支える。彼の雰囲気がこのドラマにさすらい人の面影を加え、通り一遍のSF冒険物からは隔たっている感がある。
(わたしが勝手に思っていることだけど)、TVドラマはシリーズ4で完結すると物語に緩みがなくて面白い。(きっちり起承転結とはいかなくても脚本が作りやすいのかな?)
シーズン3の終わり頃、「バトルスターギャラクティカ」のバルター博士(ジェイムズ・キャリス)が出てくる。彼が出てくると赤いドレスの女にメロメロなガイアスが目に浮かんで困るのだけど、このドラマでは、ジョーンズ博士に重要な示唆を与えるシーンがある。
彼はあの時、存在していたのか存在していなかったのか、亡霊というよりその境目だったのか。
コールの相棒、カサンドラ・ライリー博士。
とても美人だけど、わたしは、映画でブラピがやった役、ゴインズ役のジェニファー・ゴインズの方が面白くて好き⬇️
ジェニファー・ゴインズ
映画を見ている人ならシーズン3後半から見ても問題はないのじゃないかとも思うけど、このドラマは、 ほとんどがカルト集団との戦いの話しだ。この「時」を巡る脚本はファジー…。
けれど、このドラマは、なかなかな映像技術をみせていると思う。
草地を踏みしめる片足がトンッと映る。コールは過去へ戻ってきたのだ。ちょっとお金が足りなかったCGの前に彼は凛々しく立つ…(ごくたまに彼は凛々しくて感激してしまう)。
緑色の草を撫でる手、白い砂と白い海、靄がかかっている。美しいショットがときおり差し込まれる。
ラムゼは2度、死ななくてはならない。
凍った湖の雪景色。カメラが少しづつ近づいて森が見える。一発の銃声。それはありふれたショットではあっても思いやりに満ちたものだった。