numbersと映画

自分の過去記事は読み返さない。 

 

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むかし、何度か読み返してみたことがある。

その結果、わたしは自分のうめき声に埋もれた!

 

「うぅう“ぅ”……うぎゃぁぁぁあああああ!」

 

なんつうかね、文章が…へにゃへにゃしてて、媚びてるつうか…。

そらあ、さけぶしょお!

だから、わたしは、自分の書いたものを決して読み返さないんだ。

 

でも、ヘンだよなあ。だってわたしは人に媚びたり、へにゃたらした女じゃない。

これはつまり、わたしは文を書いている時、全く客観的になれていない、ってことか?

 

ヘンだよなあ……。

「わたしは、冷静で、客観的なタイプだよね?」

 

「へっ…? げほげほっ」

 

Rに質問した結果、彼は咽せている。どうやら煎餅を喉に詰まらせたようだ。

 

……ふん。

 

 

Huluに 「 numbers天才数学者の事件ファイル」が上がっていた。

昔、大好きだったドラマ。

懐かしくて、第1話を見た。

 

薄汚れて、半裸の女性の死体が転がっている。

死体の顔がアップになる。

ショートカットの若い可愛い女性だった。

 

どうやら連続強姦殺人らしい。

駐車場で、殺人者が車に乗る彼女を見つめている。

ショットが切り替わって、彼女が殺人者を見た。

そして彼女の困惑したような顔のアップ。

 

これらの一連のシーンを、このドラマの製作者は、パンパンと切ったり貼ったり編集して、彼女の困惑して不安げなアップショットを挟み込むようにして見せた。

 

思わずわたしは、声が出ていたと思う。

「わぁ…映画だぁ」

 

素晴らしいショットだったんだ。

素直に見せず、切り貼りしているから、エモーショナルではないけど、眼に焼きついてしまった。

 

犠牲者の生きていた姿、困惑した顔、犯人の酷さ、凡百の言葉で言い尽くせないものをあの一瞬のショットはかかえている。